とよたかずひこさんの「ももんちゃんシリーズ」の中でも大好きな一冊です。
どんどこ どんどこ
どんどこ どんどこ
ももんちゃんが いそいでいます
川をわたす一本橋をわたり、ころんでも起き上がり、涙をとばしながら、ももんちゃんは いそいでいます
最後にももんちゃんを待っていたのは・・・?
絵本の中で、ももんちゃんが急いで進んでいくのは、22ページの間です。
でもテリー(洋二郎の二男)は、君子お母さん(テリーの生母)の胸に自分から飛び込むのに64年かかりました。
テリーにも、君子さんにも互いを受け入れるために必要な時間だったのかもしれません。
テリーが、生後2か月で乳児院に入れられ、3歳まで入っていたことを初めて知った時、私は、大きなショックを受けました。
けれど、実際に乳児院を訪ねたとき、大事に育てられていたことが分かり、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
職員の方が、倉庫から古い古い資料を取り出して来て、見せてくれたのです。
そこには、テリーが乳児院に居た頃の検温、ミルクの回数などが、記録されていました。変色したわら半紙に書かれた、テリーが乳児院で生きていたことの証でした。
大好きな人の懐に、どの子も飛び込んでいけますように。
そう願わずにはいられません。
直子
*人形は、友人のMさんが作ってくれました。